【東北大学情報】 他学部履修のやり方とメリット、デメリットについて

日常

 皆さん、こんにちは。東北大学@homeの西淵です。
 今回は、東北大学の「 他学部履修のやり方とメリット、デメリットについて 」伝えたいと思います。実は私、2年の前期、後期と二学期で計5科目の他学部履修をしています。結局履修しなかった科目も含むと、文学部、教育学部、経済学部、工学部の科目の他学部履修を経験(試みた)ことがあるので、他学部履修については比較的詳しいと思っています。他学部履修について気になる方は是非読んでみてください。

他学部履修とは

 他学部履修とは自分が所属する学部以外の専門科目を履修することができる制度です。東北大学以外の大学でも同様の制度が設けられていることが多く、自分の興味に合わせて分野にとらわれない学習ができます。
 他学部履修で取得した単位は取得単位数にも含まれ、GPAの計算などにも反映されます。ただし、卒業要件となる単位数に含まれるかどうかや他の講義の代替として互換されるかなどは各大学や各学部の制度によって異なります。

東北大学の他学部履修のやり方

 まず、東北大学には全学教育科目と専門教育科目という2種類の科目が存在します。前者は大学全体としての科目、後者は学部それぞれの科目と考えるとわかりやすいです。基本的に何の申請もしなければ、自分の所属する学部の講義と全学教育科目のみ受講することができます。
 のみと言っても、この2つだけでもかなりの講義が受講できます。例えば、全学教育科目では経済学部向けの統計の授業であったり、理学部向けの解析学の講義なども開かれています。これらは基本的に対象の学部の学生のみが受講していますが、全学教育科目なので履修自体は文学部や教育学部の学生でもできるわけです。また、同学部の講義なら他学部履修申請は必要ないので、例えば理学部数学科の学生が同じ理学部生物学科の科目を受講したり、文学部心理学科の学生が文化人類学の科目を受講することも可能です。
 つまり、自分の所属する学部以外の学生が対象の科目で、なおかつ、それが全学教育科目でないときだけ申請が必要になります。

 1,2年生の場合は申請はとても簡単です。毎年、履修登録期間になると大学の全学教育科目のホームページなどに、他学部履修申請のやり方がまとめられたPDFファイルなどが掲示されます。その中にあるgoogle formから自分が受講したい科目の講義名、担当教員、授業コードなどを入力して送信すればOKです。form入力の際に必要になるので、担当教員や授業コードはクイックシラバスや各学部のホームページであらかじめ調べておきましょう。form送信後、2~3週間で履修登録が学務情報システム(大学生の授業情報確認ページ)に反映されます。
 3,4年生の場合、または受講したい科目がゼミなどの特殊な科目の場合は、各学部の窓口で相談する必要があります。対応は学部や講義ごとに異なるので一概には言えませんが、大抵の場合、窓口で職員に申請し担当教員の許可を得た後、履修登録の反映を待つという流れになると思います。

(クイックシラバスや学務情報システムという言葉の意味についてはこちらをご覧ください。)

他学部履修のメリット

①自分の知識の幅が広がる、新しい視点が得られる

 他学部履修の最大のメリットは、自分の専門分野以外の知識が身につくことです。特に、理系学部の学生が法学部の授業をとってみたり、文系学部の学生が工学部の授業をとってみたりというように自分の学部から遠い分野の学部ほど、学びや気づきが多いです。また、工学部でとりあえず暗記した数学や物理の公式を、理学部の他学部履修で根本の原理から理解するなんていうのもいいでしょう。
 最近では最先端の研究分野でも、今まで独立していた学問分野同士が融合して新たな発見がなされるというのが主流になりつつあるので、自分の専門以外の知識を入れておくことは役に立つと思います。

②自分の学部、サークル、アルバイトに次ぐ新たな友達作りの場になる

 他学部履修は必然的に今まで関わる機会の少なかった人たちと講義を受けることになります。そのため、授業を通して新たな人間関係が構築されることもあるでしょう。
 私も文学部の哲学の講義の他学部履修で、哲学科の人たちと仲良くなりました。授業内容がディスカッション形式というものあり、授業時間の前後にその日の話題について話し合ったり意見交換をしたのも楽しかったです。また、そのうちの一人が別の部活動で私と同じく2年からの入部だったこともあり、文化祭のシフト時間が被ったときに、一緒に受講していた講義の話をしたりしました。

他学部履修のデメリット(大変なところ)

①勉強の両立が大変になる

 様々な分野に興味を持つのはいいことですが、自分の専門科目もあります。他学部履修をする場合、これらの専門科目に加えて別の講義をとるわけですから、当然負担も増えます。特に、自分の専門外の分野ということはその分、興味が薄れてしまう可能性も高いです。学期のはじめにはすごく興味があったけれど、受けてみたらあんまり面白くなくて学期終わりには苦痛になるということもあり得ます。
 私の場合、2年の後期に興味で工学部の「量子力学Ⅰ」という講義をとっていましたが、工学部の講義では理学部に比べて実用性が重視されるので、理屈を教えてもらえずモヤモヤしました。(私自身が理学部数学科所属なので、理学部の物理学科で開講される量子力学の授業は数学科の専門科目の講義時程と被っていてとれませんでした。)

②科目によっては必要な知識が足りず、ついていけない

 他学部履修で生じる勉強面でのもうひとつの問題点は、科目によっては前提知識を必要とするということです。例えば、理学部の勉強は積み重ねであるため、高校での数3や物理の知識を使うことも多いです。そのため、高校でこれらの科目を選択してこなかった学生には課題が解けない、ということもあります。また、法学部の講義の場合には他の法律や判例と比較するという勉強も大事になると思うので、まわりの法学部生より知識が少ない状態で講義を受けると大変になるかもしれまん。
 これは他学部履修ではないですが、私も一度生物学科(なので同学部の授業)の講義を受けて知識が足りず挫折した(履修を断念した)ことがあります。教授が、「これは去年の後期に皆さん勉強されたと思いますが~」などと言うのを聞くと、やはり専門外の授業は大変だなと感じます。

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